Profile
行列のできる人気ラーメン店での経験を活かし、2008年にいっちょうへ入社。部下が信頼できる上司を目指し、スーパーバイザーとして北関東8店舗を統括。仕事の合間を縫って、4人の子供たちとBBQをするのが休日の楽しみ。夢は、子供たちが巣立った後に地元で小さな店を営みながら余生を過ごすこと。
“人”を大切にする環境を目指して
私は、埼玉・群馬・長野エリアで株式会社いっちょうが運営する8店舗を統括するスーパーバイザー(SV)です。いっちょうでは、安全・安心な食事の提供はもちろん、お客様に「また来たい」と思っていただけるような店舗づくりを実現することをミッションとして掲げており、その達成のために、働く人たちの環境づくりを重要視しています。数字の管理や店舗運営も重要な仕事ですが、何より大切なのは、全ての従業員がやりがいを感じ、楽しく働ける職場環境を作ることだからです。
SVとしての仕事は、朝一番のメールチェックと売上などの数字の確認から始まります。そこで問題があると分かった店舗への連絡や臨店を行い、店長と一緒に改善点を見出したり、解決に向けた取り組みを行ったりするのです。
特に力を入れているのは、従業員一人一人の目標設定とその支援です。例えば、アルバイトの方には“チャレンジシート”というものを用意しています。シートで設定した目標をクリアすると時給が上がるような仕組みなのですが、明確な目標があることで、仕事へのモチベーションが高められていると実感しているところです。
店長に対しても個別のアプローチを心がけています。個々の弱みの改善に注力した時もありますが、現在は強みを活かした目標を一緒に考え、その達成に向けて伴走するようにしました。
店舗では、良好な数字の裏で従業員が無理をしているケースもあります。数字だけを追いかけるのではなく、SVとして現場の状況をしっかり把握することも重要です。担当店舗が8店あり、時間が限られていますので、店長との密なコミュニケーションを通じて、現場の実態を常にイメージできるよう心がけています。
全ての従業員を平等な目線で見て、適切に評価すること。これが私のSVとしてのモットーです。人財不足が課題の今だからこそ、一人一人が活き活きと働ける環境づくりに注力していきたいですね。
飲食業への思いを強めた転職の軌跡
私はこれまでに工場勤務や不動産営業など、様々な職種を経験してきましたが、飲食店での経験が最も長く、また印象に残っています。特に、地元で行列のできる人気ラーメン店での経験は、私のキャリアの転換点となりました。
そのラーメン店に入社してわずか半年後、2号店の出店と同時に店長を任されることになったのです。まだ若く経験も浅い自分に店長を任せてもらえたことが嬉しく、がむしゃらに仕事に打ち込みました。調理から接客、在庫管理、発注、売上管理まで、店舗運営のすべてを任される中、想定以上のお客様に来店いただき、心が折れかけたこともありました。私が“師匠”と仰ぐ本店の方が手伝ってくれたおかげで、なんとか乗り切れたというところです。
そんなラーメン店での仕事はやりがいはあるものの、昇給や休みがなく、日々の努力に対する評価が感じられませんでした。将来への不安を感じていた時、“師匠”の退職が決まり、私も転職を決意したのです。
より大きな飲食チェーンでの経験を積みたいという思いと、先に“師匠”がいっちょうに入社したことから、私もこの会社への入社を決めました。給与面での待遇も魅力的でしたが、それ以上に、体系的な教育制度や評価制度が整っている点に強く惹かれたんです。
いっちょうへの転職は、自身のキャリアアップと将来性を見据えた選択でした。特にラーメン店での経験で学んだ、部下をフォローしながら先頭に立って店を回していく姿勢は、現在の仕事でも大きく活かされていると感じています。
指導と成長の喜びに満ちた日々
SVとしての転機は、とある若手新人店長への対応に苦労した時期にあります。様々な課題を抱える“少し手を焼く店長”だったのですが、指導方法に悩みつつも、当初の私は叱責することしかできませんでした。
しかし、いくら叱っても私の言葉が届くことはなく、指導方法を変えて、仕事中だけでなくプライベートでも関わりを持つようにしました。二人で飲みに行く機会を作ると、少しずつ私の言葉を受け入れてくれるようになり、仕事の取り組み方も変わっていったんです。今では、全店長が集まる月例会の場で、素晴らしい取り組み事例を発表するまでに成長してくれました。
当時の経験を通じて、人との関わり方の重要性を改めて実感するに至りました。同じ「いっちょう」というブランドの店長であっても、一人一人の考え方は全く異なります。その違いをどのように一つの方向にまとめていくかは、私にとっての大きな課題です。各店長に合わせた接し方、どのように話せば私の考えに共感してもらえるかを常に考えています。
店長たちと関わる中で大切にしているのは、モチベーションの維持です。彼らの意見を尊重しながらも、曲げてはならない芯を持って、適切な方向へ導くようにしています。また、彼らの手の届かないところはしっかりとフォローし、現場改善に一緒に取り組む姿勢を見せることも心がけています。
こういった自分のやり方に活きているのが、前職で培ったコミュニケーション能力です。特に人の話をしっかりと聞く“傾聴力”は、店長たちとの信頼関係を築く上で欠かせないスキルとなっています。また、問題点を見つけて改善するための考え方も、日々の業務を通じて磨いてきました。
苦労や喜びを分かち合いながら、店長たちと共に成長できることが、私の大きなやりがいの一つです。一人一人の成長を見守り、支援していく中で、私自身も新しい気づきや学びを得られることが嬉しいです。
“人財”を大切にし、共に成長を目指す
これからも引き続き、スタッフ一人一人が達成感とやりがいを感じられる職場づくりを進めていきたいと考えています。具体的な数値目標を設定し、その進捗を丁寧に追いながら、スタッフの成長をサポートしていくつもりです。
いっちょうの大きな特徴は、現場の声を大切にするボトムアップの文化です。例えば、現場からの改善提案を積極的に取り入れる制度や、アルバイトの方も参加できる料理コンテストなど、スタッフの意見や創意工夫を活かす機会が多く設けられています。良いアイデアには明確な評価と報酬を与えることで、現場全体が活性化しているのでしょうね。
働き方の面でも、現代社会に即した柔軟な環境づくりが進んでいます。働く時間を選べる制度を導入し、年間有給休暇取得10日以上を目標に掲げています。私自身もSVとして、担当店舗のスタッフが働きやすい環境作りに力を入れていきたいです。
いま、私たちが求めているのは、目標に向かって前向きに取り組める人財です。例えば、衛生管理の強化に取り組む際も、「他店には絶対に負けない」という強い意識を持てる姿勢を大切にしています。与えられた課題に対して自分なりの考えを持ち、それを行動に移せる方、そして何より人とのコミュニケーションを大切にできる方と一緒に働けたら幸せですね。
「人財第一」の考えの下、一方的な指導ではなく、相手の話を聞き、考えを尊重しながら目標達成へと導くことを重視した人財育成手法は、これから入社する人にとっても魅力的な考え方ではないでしょうか。
お客様に喜んでいただき、満足していただくことを目標に掲げ、その実現のための環境づくりに力を入れながら成長し続ける会社。ここで、共に新しい価値を創造していける仲間との出会いを楽しみにしています。