Profile
自動車機器関連の商社や不動産業などを経てカフェに入社という異色の経歴の持ち主。2018年の入社以来カフェ業態一筋だが、グループ内で様々な業態にチャレンジし、経験を積むことが目標。居酒屋業態に興味を持っていると言うが、実はドーナツやマラサダといったスイーツ好きでもある。
ジンナンカフェという舞台――新たな挑戦と自らの役割
私が働くジンナンカフェは、渋谷というエネルギッシュな街にあります。開店は2011年ですが、2024年にコンセプトとメニューを一新し、新たなスタートを切ってからは、より多くのお客様にこのカフェを知っていただき、愛される場所にすることを目標にしています。
特に力を入れているのが、シーズナルメニューやドリンクの開発です。最近話題の“推し活”に着目し、推しカラーをイメージしたドリンクを10種類ほど用意することで、お客様が持参した推しのグッズと一緒に写真を撮れるような、楽しい体験を提供したいと考えています。店舗の近くにはタワーレコードや韓国アイドルのグッズショップなどがあるので、ちょっと足を延ばして、ぜひジンナンカフェに立ち寄っていただきたいですね。
店長という役職は、接客や配膳といったホールのオペレーションに加えて、店舗のマネジメント全般を担っています。備品の発注、スタッフのシフト管理、時には人員が足りないため厨房に入ることもあります。また、売上などの数値管理も重要な業務の一つです。
私は専門的に料理を勉強したことはないのですが、実家が飲食業を営んでいたため、幼い頃からその雰囲気に慣れ親しんできました。実はクリエイト・ダイニングにも、調理の仕事に憧れて応募したのですが、当時のスーパーバイザーから「接客が向いている」と言われ、サービス担当として入社することになったんです。今となっては、お客様と直接触れ合えるこの仕事に、大きなやりがいを感じています。お客様にとってだけでなく、一緒に働く仲間にとっても居心地の良い空間を作ることが、私の使命なのでしょうね。
スタッフ全員で創る温かい場所
入社数年後から店長を任されるようになり、より責任感を持って仕事に取り組むようになりました。スタッフから店長に昇進するのではなく、初めから店長として赴任することになったジンナンカフェは、私にとって特別な場所です。私自身の色を出したい、このお店ならではの魅力を創り上げたいという強い思いがあります。
私が最も大切にしているのは、誰もが働きやすい環境を作ることです。職場の雰囲気は、良くも悪くも上司の気持ちやモチベーションによって大きく左右されてしまうので、常に明るく、積極的にコミュニケーションを取り、皆が気持ちよく働けるように心がけています。トップダウンで指示を出すのではなく、スタッフの意見を積極的に吸い上げ、一緒にお店を創っていくという考え方を重視しているんです。
「仕事が辛い」と感じる瞬間が生まれないように――例えば、誰もが嫌がるような洗い物を、快く引き受けてもらえるような――困った時にお願いしやすい人間関係を築くのが目標です。ちょっとした雑談でも、そこから生まれる信頼関係が、チームワークを高める上で不可欠だと信じて、率先して会話をするようにしています。
ジンナンカフェでは、企業とのコラボイベントやドラマや映画の撮影協力といった経験もさせてもらっています。企業のキャンペーンに合わせて店内にPOPを設置したところ、お客様の反応も良く、企業様からは好評をいただきました。また、映画やドラマを観たファンの方にお越しいただくことも多く、誰が、どの作品で、どの席を利用したのかといった記録を残しておくのも、ジンナンカフェならではの業務の一つとなっています。
お客様の笑顔のために大切にしていること
食べ終わったお皿はすぐに下げる、適切なタイミングで声かけをする、といった基本的なことを、丁寧に行うことがお客様の快適さに繋がります。お客様の満足度を高めるために、スタッフ全員に対して「自分がお客様だったら何を望むのか」、「友人や家族が来店したらどうしてあげたいか」という視点を持つように指導しています。
最近では、モバイルオーダーやセルフレジの導入により、以前よりも手が空く時間が増えたため、お客様との密なコミュニケーションに時間を割けるようになりました。そこで、「お子様が多いからおしぼりを多めに用意しよう」、「料理が出てから時間が経ったテーブルのデザートのタイミングを見てきて」などの声掛けをすることで、スタッフ自身がお客様のニーズを考えるきっかけを与えるようにしています。
スタッフ同士のコミュニケーションは、仕事中の声の掛け合いから生まれます。無言で仕事をするのは、精神的に辛いですよね。なので、自分から、ちょっとした話題を意識的に振るようにしています。洗い場を担当しているスタッフには「今日は量が多くて大変だよね」、ドリンク担当のスタッフには「今日は暑いからドリンクがよく出るね」といった具合です。こうした小さなコミュニケーションの積み重ねが大事だというのが私の持論なんです。
一緒に働いている2番手の社員には、私の仕事の進め方や考え方を伝えつつ、それに対する意見を聞くようにしています。考えて、意見を出すことで学べることもあると思うからです。お互いに成長を促していける関係を築きたいと思っています。
自ら変化し挑戦し続ける
クリエイト・ダイニングで挑戦してみたいことの一つに、他の店舗や他の業態を経験することがあります。様々な環境で働くことで、より多くの知識やスキルを身につけたいからです。
将来的にはスーパーバイザーとして複数の店舗を統括する立場を目指していますが、いま特に興味を持っているのは、沖縄料理の業態です。一度、沖縄料理店にヘルプに行く機会があったのですが、昼はランチ、夜は居酒屋という営業スタイルに魅力を感じました。当然、カフェとは違った苦労もあると思いますが、それも含めて経験してみたいですね。
ジンナンカフェでの目標も、もちろんあります。私が店長になってから、一日の売り上げと一カ月の売上の最高記録を一度ずつ更新したのですが、再びこの両方の記録を塗り替えることが目標です。
売上更新のきっかけは、SNSを見た若いお客様が多く来店し、更にSNSで拡散してくれたことだと考えています。その当時からほぼメニューが変わっていないので、改めてSNSで取り上げてもらえるような新しいメニューを開発し、再び注目してもらいたいと考えています。SNSで見て、「行ってみたい!」と思ってもらえるような店が、私が目指す理想の店の姿です。
入社して7年、クリエイト・ダイニングには飲食業界にありがちな“ツラい”とか“キツい”といったイメージは全くありません。働きやすく、自分の仕事を評価してもらえる会社です。仕事が大変だと感じることはあっても、異動の希望を伝えることもできますし、様々な業態にチャレンジすることもできます。心から居心地の良い、温かい会社だと思っています。
同じカフェ業態で働く社員同士で情報交換をしたり、一緒に食事に行ったりと、気心の知れた仲間もいます。規模の大きなクリエイト・レストランツグループに属しているということもあり、グループの統廃合などもありますが、新しい仲間との顔合わせの場を設けるなど、会社全体にコミュニケーションを大切にする風土があることはありがたいです。
自分がどうありたいか、何をしたいかという明確なビジョンを持ち、会社に対して積極的に発言できる人には、この会社が合っていると思います。仕事を楽しみ、お客様との会話を楽しみ、自分の目標に向かって努力できる人、お店の顔としてお客様に接することができる人――そんな強みを持った方と一緒に働けることを願っています。