Profile
2016年~2021年にクリエイト・レストランツに在籍。一度退職したものの、労働環境の良さに惹かれ2023年に再入社。酒屋巡りが趣味で、ワインソムリエとビアソムリエの資格を持つ。どんな店舗でも任せられる“スーパー店長”を目標に働く日々の癒しは、鉄道好きの娘との電車旅行。
心地よい空間づくりを目指して
東京ソラマチにあるビュッフェレストラン「ザ・プラチナム」の店舗責任者(店長)が、今の私の肩書です。東京スカイツリーに隣接する当店には、国内外から連日多くのお客様がいらっしゃいます。
店長の役割は、レストラン運営の全般を担うことです。出勤したら、まず前日の営業報告やメールチェックから一日が始まります。その後、営業の準備を整え、オープン後は、お客様とスタッフの様子を見守り続けます。
営業中に店内を巡回し、お客様の表情やニーズを察知したり、スタッフの体調や業務の負担状況に気を配ったりするのも私の役目です。忙しい時間帯には、一部のスタッフに負担が集中しないよう、必要に応じて自分がヘルプに入ることもあります。
観光スポットという立地柄、大勢のお客様に来店いただき、1時間以上の待ち時間が発生することがあります。スカイツリー見学など、予定が決まっている観光客の方々もいるため、できるだけ正確な待ち時間を伝えるのがポイントです。また、海外からのお客様には、当店の利用方法を丁寧に説明し、安心してお食事を楽しんでいただけるよう心掛けています。
私が最も大切にしているのは、スタッフが働きやすい環境づくりです。お客様へのサービスはスタッフに任せ、私は彼らをサポートする立場に徹しています。仕事の始まりと終わりには必ず雑談の時間を設けるようにし、些細なことでも相談できる関係性を築くことも忘れてはいけません。
「お客様もスタッフも心地よく過ごせる空間」が私の目指す店舗の姿です。多くのスタッフが在籍する大型店舗だからこそ、一人一人とのコミュニケーションを大切にし、明るく活気のある職場づくりに取り組んでいます。
飲食の世界で積み重ねてきた経験
大学卒業後、私は営業職としてキャリアをスタートさせたのですが、学生時代にアルバイトでお世話になっていた飲食店の店長から誘われ、バーテンダーの道に進むことになりました。そこから本格的に、私の飲食業界でのキャリアが始まったのです。
バーテンダーの後は、和食、洋食など、様々な業態のお店で経験を積んだのですが、特に印象に残っているのが、ビールを売りにしたレストランでの経験です。ビールの知識を持ったスタッフが少なかったため、ビールに関するテストを実施するなど知識の習得を徹底的に行いました。また、狭い店内で座席の配置を工夫するなど、細かな点にも気を配るようにしたことで売り上げにもつながり、自分も高く評価してもらうことができたと考えています。
数々の転職を重ねてきた私ですが、その根底には様々な業態を経験し、いつかは自分の店を持ちたいという想いがあります。そのため、新しい職場に移るときに重視するのは、行く先で自分が成長できるかどうかという点です。また、自分個人についてきてくれるお客様を増やしたいという思いも大切にしてきました。
そんな中、クリエイト・レストランツに戻ってきたのには理由があります。クリエイト・レストランツグループに属する当社は、飲食業界の中でも規模が大きく、しっかりした会社だからです。大手企業に勤めているという箔が付くことで、家の購入時もメリットがあります。家庭を持ち、安定した将来を考えた時に、この会社への転職は私のターニングポイントとなりました。
いま振り返ってみると、それぞれの場所での経験が、今の自分を形作っていることが分かります。営業職から始まり、バーテンダー、そして様々な飲食店。すべての経験が、私のキャリアの中で大切な糧となっているのです。
挑戦と成長――数字から見える店舗運営の醍醐味
ザ・プラチナム 東京ソラマチ店では、隅田川花火大会の開催に合わせた特別営業を行っています。近隣で開かれる大きなイベント、しかも店内から花火が見られる特別なシチュエーションのため、調理長やスーパーバイザーと何度も打ち合わせを行い、価格設定や予約の受け方など、様々な角度から検討を重ねたうえで特別営業の承認がもらえた時は、本当に嬉しかったです。
特別営業にかけるスタッフ皆の想いも原動力となり、花火大会当日に過去最高の売上を記録することができました。準備から当日の営業まで、大変なことばかりでしたが、「やり切った!」という達成感は今でも忘れられない思い出です。
一方で、観光地にある忙しい店舗ということで、スタッフの入れ替わりが激しく、特に学生アルバイトさんの定着については、悩むことが多くありました。そこで、より長く勤めてもらうために自分の考え方を切り替えることにしたんです。「誰もがすぐに仕事ができるわけではない」、「一人前になるには半年かかる」と考えることで自分の心に余裕が生まれ、今では効果的な育成ができるようになったと自負しています。
再入社後、それまで触れたことのなかった営業に関する数値管理や店舗管理について、前任の店長から学ぶことができたのは、私にとって幸運でした。最初は単純に真似することから始め、それから「なぜその数字になるのか」、「どうすれば改善できるのか」を考え、自分なりに理解を深めていったのですが、この一年間が私にとっての大きな転機となったと思います。
今では、店舗の営業に注力していた頃にはなかった、数字を通じて店舗を管理する面白さを実感しています。数値目標を達成するために様々な施策を考え、実行し、その結果を確認する。そのサイクルの中で、店舗全体の成長を実感できることが、新たなやりがいとなっています。
新たな挑戦と、飲食業界で描く未来
クリエイト・レストランツでは、ブュッフェ業態を中心に働いてきたのですが、将来的にはバーテンダーの経験を活かし、アルコールがメインとなる業態に挑戦してみたいという気持ちがあります。お客様と密に接することができるバーカウンターがある店舗、という環境で働くことが理想です。
飲食業界には少なからず“体力勝負”という面があると言われています。自分自身でも、若い時にしかできない仕事だと考えていました。また、アルバイトの人員が不足すると社員がシフトに入らなければならず、自分自身や家族との時間が思うように作れないというイメージも持っていました。
しかし今では、その考えは大きく変わっています。クリエイト・レストランツでは人員が不足しても、必要に応じて店舗単位で採用をかけることができますし、ワークライフバランスを考えたシフトを組むこともできます。様々な業態があり、色々なことに挑戦できる環境が整っていますし、勤務時間も管理が徹底されているので、家族がいる方でも安心して働くことができます。
異動はありますが、それを前向きに捉えられる方であれば、誰でも活躍できるチャンスがあるのがこの会社です。私も今、クリエイト・レストランツという会社ならば、年齢を重ねても問題なくやっていけるのだと実感しています。
スタッフの育成に携わることもあるため、実は人事の業務にも少し興味を持っているのですが、飲食業界で働く醍醐味は何と言ってもお客様との直接的な触れ合いにあります。お客様の笑顔や「ありがとう」という言葉に出会える瞬間、その時に感じる喜びの感情を大事にしながら、大好きな店舗での仕事を一生の仕事とする気持ちを持って、これからも成長し続けていきたいです。